- 友達を作り、維持することはどのような課題がありますか?
- 友人関係を育むには親がどのようなことをすることができますか?
- 自閉症の人と友情を築くために、どんなコミュニケーションの取り方や理解が必要ですか?
自閉症の課題のひとつは、友達を作り、維持することです。
親として、どのようにして友人関係を育むことができるでしょうか?
神経多様性運動は、私たちの脳がどのように配線されているかの多様性を認識し、祝福します。
あるものを正常、あるものを異常として病的に扱うことはしません。
自閉症の子どもたちの脳は、異なる配線が施されており、異なる方法で感覚入力を受け止め、その結果として生じる行動も異なります。
しかし、私たちは友人関係やコミュニティにおいて、この多様性を大切にすることができます。
「多様性は重要です。
自分とは違う人を理解することは、良い考え方です」
そう、GBC自閉症サービスのプログラムスーパーバイザー、ブリジット・ギリアムは言います。
「自閉症でない子どもたちにとっては、理解できない周りの人たちのことを知ることができ、より親切で思いやりのある人間になることができます」
発達障害などでない子どもたちに自閉症について教える際に特有の問題として、自閉症は複雑であり、スペクトラムであるがゆえに様々な症状が現れることが挙げられます。
しかし、自閉症スペクトラムの多くの人には、いくつかの重要な特徴があります。
コミュニケーションに関わることです。
自閉症の子どもたちは、社会的に受け入れられるような方法でコミュニケーションをとることが困難な場合が多くなっています。
ギリアムはこう言います。
「自閉症の子どもたちは、そうでない子どもたちとは異なる方法で言語を処理します。
自閉症の人と友情を築くには、コミュニケーションの取り方を学び、忍耐力を身につけることです」
自閉症の子どもの中には、言葉を話さず、自分の代わりに話してくれる電子機器であるコミュニケーターを使う子もいます。
言われたことを繰り返す「オウム返し」でコミュニケーションをとる人もいます。
また、会話の内容を、自分の興味のある話題など、自分が心地よいと感じる話題に限定する人もいます。
会話をすることができても、目を合わせられない自閉症の子もいます。
中には、入ってくる情報を処理する時間が必要で、ゆっくり会話する子もいます。
何よりも、自閉症の子どもたちの反応を否定的に受け止めないでください。
あなたを嫌っているわけではありません。
何を言っていいかわからない、言葉がないのかもしれません。
そこで重要になってくるのが忍耐なのです」
自閉症の子どもたちは、文字通りの考え方をすることが多いため、想像力を働かせる遊びが困難な場合があります。
そのため、伝統的な遊び方ができないこともありますが、順応性を高めることは、自閉症の人と友だちになるための良い方法だと思います。
ときには、自閉症の子どもと一緒に遊ぶのではなく、並んで遊ぶことで、彼らを圧倒することなく仲間に入れることができます。
また、自閉症の人によく見られる違いとして、「スティミング」と呼ばれる自己刺激的な行動をとることがあります。
最初は奇妙に見えるかもしれませんが、スティミングは自閉症の人の神経系を調整するのに役立ちます。
自閉症の人は、手をバタバタさせたり、ジャンプしたり、回転したり、手を叩いたり、指を鳴らしたり、前後に揺らしたり、感覚的なインプットを与え、自分を落ち着かせるのに役立つ何かをします。
ギリアムは、自閉症の友だちがする行動について、子どもたちと話し合うのは良いことだと言います。
「友人関係を築く上で、子ともたちが他人を理解するのに役立ちます。
自閉症の子どもたちがそのような行動をするのは、変でもなんでもないのです。
それは自閉症の子どもたちにとって、心地の良いことなのです」
自閉症の子どもたちは、しばしば過剰な刺激を受けて、時にはパニックを起こしてしまうことがあります。
これは癇癪のように見えるかもしれませんが、そうではありません。
パニックは、明るい照明や蛍光灯、大きな音や絶え間ない音、人混みや混雑した場所、さらには服のタグがかゆいなど、圧倒的な感覚入力に対して起きる制御不能な反応のことです。
公園は素晴らしくエキサイティングな楽しみですが、多くの自閉症の子どもにとっては、感覚過敏の上に社会的状況に対応することが難しいでしょう。
自閉症の子どもたちは、ノイズキャンセリング・ヘッドフォンをつけたり、重りのついたベストを着たり、ぬいぐるみを持って撫でたりすることが、圧倒されそうな体験を乗り越える手助けになっていることがあります。
自閉症の子どもたちは、日常的に期待していることがそのとおりであれば、すばらしく活躍します。
この日課が変更されたり中断されたりすると、自閉症の子どもたちは感情的な反応をコントロールすることが難しくなってしまいます。
その結果、パニックにつながってしまうこともあります。
ギリアムは、自閉症と自閉症の人の一般的な行動について子どもたちに話し、遊び場や教室で見かけたときに心構えができるようにすることを提案しています。
「事前に理解する手助けをすることは有効です。
それを始めることで、子どもは自閉症の子どもは少し違うけど、それでいいんだと理解することができます。
慣れない行動を目にしたら、自分や先生に聞くように子どもにアドバイスをします。
知識が理解するための鍵となります」
あらゆる分野の多様性を受け入れることを子どもたちに教えることは、より包括的な社会の実現につながります。
「親は子どもたちに、誰もが同じものを好きではない、同じことを同じようにするわけではない、それでよいのだと理解させることができます。
そういった基本的な考え方を学ぶ手助けをすることで、自閉症の人をを理解してもらうこともできるのです」
(出典:米Illinois Times)(画像:Pixabay)
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(チャーリー)