- 自閉症や発達障害を持つ子どもたちにとって、自分に合った娯楽やスポーツを見つけるのはどのような効果があるのか?
- 発達障害や自閉症を持つ子どもたちにとって、個人で楽しめるスポーツ活動はどのようなメリットがあるのか?
- 自閉症や発達障害を持つ子どもたちがスケートボードを通して得られる、他のスポーツや活動では得られない経験とは何か?
小さな車輪がアスファルトの上を走る列車のように通過するときの転がるようなリズミカルな音。
スリリングで無謀な感覚で空気をつかむ。
ブレア・ダーナンは、11歳の頃からスケートボードを始めて、そんな何か特別なものを見つけました。
ブレアがスケートに興味を持ったきっかけは、ただ格好をつけたかっただけの人にとってもよくあるようなことでした。
「私の兄はスケートボードをやっていました。
兄がスケートボードをその辺に置いていたので、私はそれを手に取ってスケートを始めました」
時は1980年代半ば。ダーナンと5人の友人からなる小さなスケートチームが結成されました。
彼らは生まれ育ったカナダのオンタリオ州を転々としながら、スケートの練習を続けました。
そして、ダーナンは15年前から家族とノースバンクーバーに住んでいます。
「でも、スケートボードはやめられませんでした。
必要とあらば、いつでも一人で滑りに出かけました。
誰かと一緒にいる必要はありませんでした。今もそうしています」
スケートボードがダーナンの人生に与えた特別な何かを、彼は今、若い世代とそれを本当に必要としている子どもたちに還元しようとしています。
昨年、ダーナンは自閉症の子どもや若者にスケートボードを教える「スペクトラム・スケートボード・ソサエティ」を設立しました。
30代半ばで転職を考えたダーナンは、セラピーレクリエーションについて学びました。
その後すぐに、発達障害協会のレジャープログラムの担当者として採用されました。
ダーナンが働いていたバンクーバーの施設はスケートパークに隣接しており、毎日、仕事の前後にスケートパークを訪れていました。
そして、子供たちをそこに連れて行くことを思いつきました。
「それが私のアイデアの原点です」
自閉症をかかえる12歳の息子、ジャックもスケートボードを始めるようになりました。
裏庭に、滑る場所も作りました。
「息子はチームスポーツは好きではありません。
組織的なイベントに参加するのも好きではありません。
個人で楽しめるスケートボードは、息子にあっています」
そして最も重要なことは、スケートボーダーの大きなコミュニティがあり、お互いにサポートし合っているということだそうです。
ダーナンは、新型コロナウィルスへの安全に配慮した、スケートボードのレッスンを4月から開始しました。
夏には3日間のキャンプも予定しています。
現在、20人以上の自閉症の子どもたちが参加しています。
子どもの頃から自分が大好きなスケートボードと、セラピーレクリエーションの経験を組み合わせて、子どもたちや10代の若者がボードの上でバランスをとったり、動いたり、優れた能力を発揮するためのコツを楽しんで学べるようにしていると言います。
「スケートをしているときの子どもたちの喜びに満ちた顔を見るのが好きなんです。
一般的に、チームスポーツは自閉症の子どもにとって難しい場合があります。
しかし、スケートボードは多くの人とのコミュニティを育むことができる素晴らしい経験ができる活動になっています。
私はこの子たちにスケートボードのやり方を教えて、かっこよくなるチャンスを与えたいと思っています。
素晴らしいことだと思います」
(出典・画像:カナダ THE SQUAMISH CHIEF)
一人で楽しめる娯楽やスポーツもいろいろあります。
無理をさせずに、大好きになって取り組めることが見つけられるよう、親としては手伝いたいですね。
発達障害の息子がアイデアを出し父が描くコミックが希望を与える
(チャーリー)