- 息子の自閉症を理解してくれる人はいるのか?
- 大切なのはママ友を作ること?それとも息子を守ること?
- 他人の意見や提案に惑わされてしまうのは避けるべき?
話すことができない息子のエイブリーが重度の自閉症と診断されたとき、私たちの世界は終わったような気がしました。
私が思っていたすべての希望、夢、そして未来が灰色になったように見えたのです。
私に手を差し伸べることができる人もいませんでした。
私は、私の灰色を理解できる誰かに話をする必要がありました。
私はネットに息子の診断について書き込みました。
私は、睡眠やサプリ、治療の選択に悩んでいました。
丸一日が過ぎても誰も私の投稿にコメントしていませんでした。
誰からも理解されないのだと思いました。
私は灰色の場所で、涙が毎日流れました。
そのとき、私のスマホに通知がありました。
あるママが私に手を差し伸べてくれました。
感謝しました。理解者がいてくれたのです。
そして、それからそのママは友だちになりました。
今まで誰とも理解しあえなかったので、ワクワクしました。
それから時間をかけて、私は息子の自閉症について詳細をネットに書きました。
私はもう一人ではないと感じました。
私は友だちができて、完全にガードが外れていました。
そしてある朝、ママのお茶会への招待のメッセージが届きました。
すごくうれしくなりました。
ママ会に参加できる。
そして最高の服を着て、髪を整え化粧もして向かいました。
私はママたちに好かれたいと思っていました。
私は友だちが作るのが苦手なので緊張していましたが、完璧に行動したいと思いました。
ママ友を増やす準備をして、郊外の美しい家に入ると違う世界でした。
こんなところに招待をされるなんて、それまで想像もしていませんでした。
7人のママたちにあいさつをしました。
リビングルームに座りました。
すると、本やペンが配られました。
その一瞬で、私の警戒心が高まりました。
このママ会は何かおかしい。
私は本のページをめくることができませんでした。
お茶を片手に私が固まっているとこう言われました。
「まだ失うものが何かあるの?」
何も答えられないでいると、こう言われました。
「漂白剤の治療で、何でも治るのよ。
あなたの息子、エイブリーの自閉症を治したくないの?」
ママのお茶会に招待された日、ママ友を作ろうと思った日、
その日は、「漂白剤」と自閉症の隠された世界を知った日でした。
次の日、私はこの出来事をネットに書きました。
私はエイブリーには辛い状況から抜け出して欲しいと思っています。
しかし、漂白剤を使いたいとは思いません。
それまで、私はママたちのお茶会に招待されたことはありませんでした。
私が招待されたのは、漂白剤のカルト教団といっていいでしょう。
私は友だちを得るために、すべてを失う覚悟はできていませんでした。
そこにいたママたちはそうだったのでしょう。
私とあのママたちは、それで分かれたのです。
私は、必ずしもママ友が必要ではないことに気づきました。
私はただ、灰色の世界を離れて、息子の美しさを見るだけでいいのです。
それが、私と自閉症の息子の旅。
私は息子を愛しています。これが最も重要なことです。
そして、私は生涯をかけて息子を守ります。
(出典:米Love What Matters)(画像:Pixabay)
悪意だけでなく、善意でも怪しいことが忍び寄ってきます。
重度の発達障害の子の親であれば、漂白剤でなくとも日本でもありそうな話です。
苦しくても辛くても、守るべきものを第一に考え冷静に対応することが必要です。
死亡する恐れも。発達障害の子への漂白剤「偽治療」英国で広がる
(チャーリー)