- 子どもたちは友だちを作るのに苦労しているのか?
- 仲間と過ごすことで子どもたちはどんな変化を見せるのか?
- クラブのアプローチ方法を変えることで子どもたちとのつながりが深まったのか?
心理学者のヒース・フレッチャーはこう言います。
「私の仕事は笑顔を作ることなので、それは本当に世界で最高の仕事です」
フレッチャーはテクノロジークラブ「ザ・ラボ」のメンターであり、発達障害の子どもたちと活動をしています。
子どもたちのほとんどは、社会不安をかかえていて、友だちを作るのに苦労している10代の少年たちです。
ジューン・ウェルズがこのクラブを創設しました。
ウェルズの孫も土曜日のクラスに出席しています。
クラブには4人のメンターがいて、14人の子どもたち、3つのグループがあります。
「ここに来る子どもたちのほとんどに友だちがいません、
そのため、パーティーに招待されたこともありません。
遅くまで起きていたために寝坊するような経験もしていません。
他の子どもたちが成長するにあたって経験してきたことを、ここに来る子どもたちは経験できていないのです」
そうウェルズは言います。
人と関わりをもつことがこのクラブの重要な目的です。
セッションは子どもたち自身がやりたいことを中心に調整されています。
コンピュータゲームとテクノロジーは、とても人気があることはここでも証明されています。
「それがITスキルを学ぶことであろうと、ダンジョンズアンドドラゴンズで遊ぶことであろうとかまいません。
親にここに連れてこられた子どももいます。
最初はここにいるのを嫌がっていましたが、数週間後にはすっかりここで遊ぶことに夢中になっています」
心理学者のフレッチャーは子どもたちとつながるために自分のアプローチを見直す必要がありました。
「私が最初にここに来たときは、よくあるITワークショップをすればいいだろうと思っていました。
しかし、自閉症の子どもたちはそれにあまり興味をもちませんでした。
多くの10代の少年にとって、ITスキルの習得は自分がしたいリストの上位にはありません。
それから、私は学者っぽい服装をやめて、マインクラフトのTシャツを着るようしました」
心理学者としてここで得た満足度は計り知れません。
生徒から
「先生は話しやすい」
そう言われたのは、フレッチャーにとって最高の褒め言葉でした。
フレッチャーはこう言います。
「ここでは、今まで友だちがいなかった子どたちが友だちを作るのを見ることができるんです。
一言も話そうとしなかった子どもたちが、ここでは騒がしくなっているのを見ることができます」
このクラブは、オーストラリア全土に展開する非営利テクノロジークラブのネットワークの一部です。
多くの子どもたちは、心理学者や精神科医や作業療法士から紹介されてクラブに入ります。
ウェルズはクラブでは、発達にとって社会的交流がいかに重要であるか、そして友情が子どもたちに果たす役割を思い起こさせると述べています。
「ここに来てから、まだ1ヶ月しか立たない子どもが、ここは世界で一番の場所だと言っていました」
(出典・画像:豪abc)
好きなことをして、友だちもできる。
まちがいなく、世界で一番の場所だと思います。
こうしたところがどんどん増えるといいですね。
(チャーリー)