「ジェイコブ・ロウは会う人すべてを笑顔にできます」
そう、ジェイコブの母親のシャーリーは言います。
ジェイコブは28歳。発達障害の自閉症をかかえています。
そして、自分のアイスクリーム販売用のトラックをもっています。
「息子が突然、アイスクリームのトラックが欲しいと言い出しました。
見つけたら、買ってあげると言いました」
すると、ジェイコブはネットで調べてアイスクリームトラックを見つけました。
「アイスクリームトラックのオーナーに電話をして、特別支援を必要とする息子がアイスクリームトラックのビジネスを始めたいと言っていることと、車を見たいことを伝えました。
とても親切な人で、私たちが現地に着く前に1000ドル(約10万円)値下げしてくれました。
そして、現地に着いて直接会うと、さらに1000ドル値下げしてくれました」
ペンキを塗り直し、新しいロゴ、デカールを貼って、新しいタイヤにし、いくつかの機械的な修理は必要でした。
「かなり荒れた状態だったので、すべてを修理するには追加の資金が必要だと思いました」
そうシャーリーは言います。
保安官のロン・ミラーはこう言います。
「数年前にジェイコブと出会い、すぐに仲良くなりました。
ジェイコブのアイスクリームトラックの事業の話を聞いて、何か手伝いたいと思ったんです」
そして、ミラーはこの事業を支援するためにクラウドファンディングを始めました。
「私たちは、地域社会の素晴らしい支援のおかげで、修理が必要な多くのものを手に入れるのに十分な資金を集めることができました。
必要とする人に支援をするひとがこんなにたくさんいることを知って本当に感動しました。
ジェイコブも理解したはずです。
私もふくめ公職にある者の多くもジェイコブをサポートすることを知ってもらえたはずです」
そして今、ジェイコブは「アイスクリーム・ガイ」として知られるようになりました。
ジェイコブのトラックにはロゴと芸術的な絵が描かれています。
キャベル・ミッドランド高校で特別教育の教師をしているボブ・クックが、この夏はトラックを運転しています。
「ジェイコブは私が通っていた教会に通っていて、知り合いになりました。
少しでも彼を助けたいと思ったんです。
一緒にアイスクリームのトラックで働くのはとてもクールなことです」
クックによれば、トラックが近所を走ると子どもたちがアイスクリームやその他のおいしいお菓子を買いに、家から飛び出してくるそうです。
「ジェイコブは出会った人たちを笑顔にするのが大好きなんです」
アイスクリームトラックは毎日午前11時に出発します。
アイスクリームバー、チョコタコス、ドラムスティック、アイスクリームサンドイッチ、色とりどりのアイスキャンデー、その他の夏のおやつなど、定番の冷たいおやつを販売しています。
「犬用のアイスクリームも売っています。
これは本当に大人気です」
ジェイコブたちはまた、教会のグループや誕生日パーティー、結婚式などの特別なイベントにもアイスクリームトラックで駆けつけています。
アイスクリームトラックのビジネスは、新型コロナウィルス感染拡大のために、予定より早く開始したと母親のシャーリーは言います。
「コロナウイルスのために、たくさんの人が家に閉じこもっています。
そんな、子どもたちの顔を笑顔にしてくた、思い切って始めたんです」
今ジェイコブは、自閉症の人たちを支援するために、マスクやステッカーの販売も考えているといいます。
「息子はいい青年です。いつも人のことを考えています。みんなを幸せにしたいと言っています」
(出典・画像:米Charleston Gazette-Mail)
自ら働く機会を作ることができれば、もちろん苦労も多いはずですが楽しく活躍できるはずです。
選択肢は就職だけではありません。
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(チャーリー)