- 自閉症や発達障害を持つ子どもたちがぜんそくをかかえる可能性は通常の子どもたちよりも高いのか?
- ぜんそくと発達障害には何らかの遺伝的関連があるのか?
- 発達障害の子どもたちがぜんそくの症状を示した場合、どのような行動を取るべきなのか?
米国では自閉症やその他の発達障害を持つ子どもたちは、そうでない子どもたちに比べて「ぜんそく」をかかえる可能性が少なくとも2倍高いことが、新しい研究で明らかになりました。
この結果は、家族、教育者、介護者が発達障害のある子どもたち、特にコミュニケーションに問題がある子どもたちがぜんそくをかかえていないか、注意する必要性を訴えるものだと、米テキサス大学公衆衛生大学院の疫学のサラ・メサイア教授は言います。
「障害だけでなく、彼らの全体的な健康について考えることが重要です」
メサイア教授らの研究チームは2016年と2017年の子どもの米国健康全国調査のデータを調査しました。
17歳以下の子どもがいる71811世帯を対象に、子どもが自閉症、注意欠陥多動性障害、てんかん、難聴、学習障害などの発達障害と診断されたことがあるかどうか、子どもがぜんそくを患ったことがあるかどうかについて分析しました。
研究チームは、米国の人口を代表するように調査回答に重み付けを行い、出生時の体重や家族所得などの特定の尺度がぜんそくの有病率の差に寄与しないように結果を調整しました。
少なくとも1つの発達障害を持つ子どもは、そうでない子どもに比べてぜんそくを発症する可能性が高いことがわかりました。
研究チームはまた、人種や民族による違いも発見しました。
結果は”JAMA Network Open”に掲載されました。
この研究では、有色人種の子どもたちが白人の子どもたちよりもぜんそくを患う可能性が高いということも発見しています。それはこれまでの研究結果とも一致するものです。
メサイア教授の研究チームによる論文では、年齢ごとの子ども全体のぜんそくの有病率は比較していません。未発表ですが、収集したデータからは自閉症とぜんぞくの両方をかかえることは、5 歳未満の子どもたちで最も少なくなっていました。
自閉症の子どもたちは、
「年齢とととも、ぜんそくをかかえることも多くなる」
そうメサイア教授は言います。
研究者チームは、次のステップの研究のために、これらの条件の間の潜在的な因果関係を調べています。
ぜんそくと発達障害には何らかの共通の遺伝的背景があるという説もあります。
ぜんそくと発達障害に関わる遺伝的類似性を調べることは、関係の手がかりになるかもしれません。
あるいは、ぜんそくと発達障害が母親の免疫システムの影響を受けているのかもしれません。
たとえば、ぜんそくや免疫障害を持つ母親は、自閉症の子どもを産む可能性が高いという研究結果があります。
メサイア教授は、親が発達障害の子どもたちの最善の擁護者であり続けることが最も重要だといいます。
「発達障害の子どもたちがぜんそくや呼吸困難の症状を見せたら、小児科医に診てもらってください」
うちの子は幸いなことに、ぜんそくの感じはありません。
私は子どもの頃、ぜんそくでした。
今でもたまに息苦しくなるときもあります。
息ができないつらさは良くわかります。
自分から伝えることができないお子さんであれば、なおさら注意してみて頂きたいと思います。
(チャーリー)