- 自閉症スペクトラムの人が他人の感情をどのように理解しているのか?
- 自閉症の子どもたちが共感を学ぶために何をすることが重要なのか?
- 典型的な発達の子どもたちに対して、自閉症スペクトラムの子どもたちが持つ課題や強みは何か?
娘は、一人で座っている男の子の横で他の子どもたちが遊んでいる写真を見つめて考えています。
男の子は泣いているように見えます。
「その子はどう感じていると思いますか」
と先生が尋ねます。
「悲しい」
そう娘のエリンは答えます。
2歳で発達障害の自閉症スペクトラムと診断されてから、現在18歳になるエリンは、ずっと絵コンテや社会的な物語を通じて、人間の感情や、特定の言葉や行動が他の人にどのように影響を与えるかを学んできました。
自閉症は複雑な神経疾患ですが、エリンを周囲の世界と結びつけるためのセラピーはとてもシンプルです。
なんども繰り返して学ぶことで、娘は人間関係の基本を理解することを学びました。
これらのレッスンは学業やスポーツ、社会的なプレッシャーが強まるにつれて、すぐに脇道に落ちてしまいます。
これらは無形のものであり、測定や数値化が難しく、学校のカリキュラムで教えたり、優先順位をつけたりすることが難しいものです。
そして、ここで学んだ結果は大学の願書や履歴書には載りません。
自閉症の子どもたちは、二次方程式を完成させたり、バックハンドのクロスコートを打つ方法を知って生まれてこないとの同じように、共感する方法を知って生まれてくるわけではありません。
他人の立場に立ったら、どのように感じられるかを考え思い出す必要があります。
娘の努力は、行動は変えることができ、共感を学ぶこともできることを教えてくれました。
そして、3人の弟を育ててきたことで、典型的な発達の子どもたちに自分の経験の枠を超えて考えたり感じたりすることを教えるときには、自閉症の子よりもはるかにたいへんであることがわかりました。
10代の息子たちは、人前で妹と一緒にいることが難しいと感じることがよくあります。
エリンは大きな声で話したり、社会的なエチケットの規範に従っていません。
お店で欲しかったものを買うことができなかったり、人が多すぎたりうるさい場所にいるとパニックになってしまうこともあります。
なので、私は息子たちのことも理解できます。
数年前の家族旅行では、娘のエリンは飛行中に
「飛行機を降りる」
と大声で騒ぎました。
私はそれを止めさせましたが、息子たちはここから消えたいと言っていました。
思春期の息子たちが恥ずかしさと格闘していることがよくわかります。
他の人と違うことは、弱みだと今は考えるかもしれません。
私は息子たちに、妹は私たちの最大の強みだということを理解させるようにしています。
エリンは息子たちに自分の殻を破って、日常的にかかえる課題を乗り越えているのを見せてくれています。
これらの教訓は簡単に学べるものではありません。
私たちの子どもたちや私たちの国が素晴らしくなるためには、他の人の視点で考え、感じられるようになることです。
よりオープンマインドになって、他人を受け入れる文化を作っていくのです。
見知らぬ人たちの優しさに頼り、違いを歓迎する人々や場所を探し、受け入れ、包摂、尊重することの重要性を私たちは知っているはずです。
(出典:米The MIGHTY)(画像:Pixabay)
私も、うちの子からは学ぶことが多いと思っています。
本人からすれば、まるで自分のことをわかってくれない人ばかりの星に来てしまったようなもののはずですから。
その中で、笑顔を見せて過ごしているのです。それだけですごいことだと思います。
発達障害の子たちが自信を持てるように親の私は違いを受け入れる
(チャーリー)