小学3年生のとき、転校してきた男の子と仲良くなりました。その子は馴染むのに苦労していましたが、私は昔から人を積極的に受け入れるタイプだったので、すぐに仲良くなりました。
映画の話をするのが好きでした。
私たちが好きなことだと思っていましたが、それは私の好きなことだと後でわかりました。
ある日、私が話していると彼から途中で、映画以外の話をするんだと言われてわかったのです。
数年後、私は映画の話が途中だったので、私はバスを途中で降りたこともあります。
私も、家族も友人も、私が発達障害の自閉症であることを知りませんでした。
今、私は自閉症の大人です。
そして女性です。
多くの人の頭に浮かぶ自閉症の人は男性で映画やテレビに出ていた架空の人物です。
しかし、そのイメージは自閉症の女性には有害かもしれません。
女性の自閉症の現れ方とは大きく異なるからです。
自閉症の女性はそのために、幼児期の間に重要なサポートを受けることができていません。
私は24年間、自閉症であることを知らずに生きてきました。
自閉症の女性の多くが、似たような状況です。
自閉症の女性の最も特徴的な行動の一つは「マスキング」や「カモフラージュ」と呼ばれているものです。
かかえている社会的な困難を隠そうと、自閉症でない人を真似る行動です。
たとえば私であれば、知らない人たちの前では、本当の私とは違う振る舞いをします。
この振る舞いは私が他人を観察することで学び、何年も練習してきたものです。
私にとって人との会話はジグソーパズルのようなものです。
うまく会話をするためには、どのピースがいいのかを考えてはめていきます。
誰かが婚約をしたと知ったときには、私が時間をかけて観察し練習してきた反応として、驚いたような顔をする、そして微笑む、お祝いの言葉を伝える、相手の上腕に触れて誠意を示します。
自閉症でない人の真似をしたこうした行動をとることで、私に良い結果をもたらしてくれます。
マスキングをすることで、私はよくわからない世界のルールにあわせてやってこれました。
子どもの頃には、生き抜くためにはこれはとても重要でした。
たいへんなことでしたが、それは私が自閉症だったからというよりも、子どもの頃に求めていた支援がなかったからです。
どうしてこんなにたいへんなのか、私はどうしたら良いのかわかりませんでした。
中学生になった頃には社会的な関係は、別次元の難しさになりました。
これは誰にでもあてはまることだと思います。
しかし、私は自閉症でない人よりも、そのような複雑さをナビゲートするための装備が不十分でした。
中学校から高校への間に多くの友人が私からいなくなっていきました。
当時の私は今ほどマスキングは上手でありませんでした。どうするべきか知るのは困難でした。
私が最も苦労している行動の一つは、固定観念に縛られてしまうことです。
何かに興味があると、そのことに執着してしまいます。
テレビ番組に夢中になれば、パソコンの前に座ってインターネットで見つけたファンアートをダウンロードして、詳細なカタログを作ります。
また、一度はまってしまうと、引き離すことがとても難しくなります。
両親を困らせました。
私は何かが欲しければ、自分の思い通りになるまで、ずっとそれを言いました。
正直なところ、他の子にもそうだったと思います。
当時の私は何もそれがわかっていませんでした。
だから友だちが突然、私を無視し始めたりしたのです。
全力で私を避けるようになりました。
私は何か悪いことをしたのだろうか?
なんで私が何をしたのか教えてくれないんだろう?
それは精神的にも感情的にも私を苦しめる悪循環でした。
かつては陽気な子どもだった私は、疑心暗鬼になり、暗い人になりました。
18歳のときには、親友がいなくなりました。
いつもと同じように起きました。
私は突然、嫌われるようになりました。
数ヶ月後、私は睡眠薬を過剰摂取して入院することになりました。もう耐えられませんでした。
私は何年も悩みました。
それは私の人生の中で暗い時間だった。
私は完全に無力感を感じ、再び傷つくことを恐れて、もう新しい友だちは作りませんでした。
そのコントロールだけは、私にはできました。
しばらくして、私のことを自閉症かと尋ねる人と仲良くなりました。
私にそのような質問をした人は、私の人生で初めての人でした。
とても奇妙に思ったことを覚えています。
私は自閉症について意識するようになりました。
その時から自閉症についての本を読み始めました。
自分がわかりました。
今までで一番、安心した感じがしました。
あまりにも多くの若い自閉症の女の子が私のように苦しんでいます。
私たちはしばしば双極性障害、境界性パーソナリティ障害、偏執性パーソナリティ障害などの精神障害と誤診されています。
自分が自閉症であることを知らずに一生を過ごす女性もいます。
「あなたは自閉症なの? うわー、なのにあなたは口が達者ね!」
私は何度もそう言われました。
はい、間違いありません。私にはそれを証明する傷跡があります。
私は、自閉症でない人たちの世界で生涯を過ごしてきた自閉症の一人です。そして女性です。
その中に溶け込むのに苦労している間、私はまた女性のジェンダー規範にも適合するように圧力もかけられていました。
自閉症の女性は、社会的行動に関して自閉症の男性よりもはるかに厳しく批判されます。
自閉症の女性である私たちは、自閉症の男性にくらべて、自閉症のために社会的な不手際を許される特権がありません。
それは、私たちには大きな問題です。
女性の自閉症の声は黙殺され、自閉症の物語から追い出されました。
これは受け入れがたいことです。
社会が寛容になっていくなかで、私たちが置き去りにされないことを求めます。
私のような女性の自閉症の人もいるのです。
(出典:米PEOPLE’S WORLD)(画像:Unsplash)
自閉症というとイメージされるのは確かに男性が多いです。
映画やテレビドラマに現れるのもそうです。
現実には女性もいます。
先日観た、ディズニープラスで視聴できるアニメ「ループ」では、めずらしくそんな女の子がリアルに中心人物として描かれていました。
認知が広まることで、これからはそうした女性もますます描かれるだろうと思います。
(チャーリー)