- 動物支援療法は何らのホルモンの増加や減少に影響を与えるのか?
- 動物支援療法はどんなタイプの人々に恩恵をもたらすのか?
- 動物支援療法のメリットは具体的に何が挙げられるのか?
専門家によれば、ペットとの5〜15分間の対話型セッションでオキシトシン(愛情ホルモン)、セロトニン(幸福ホルモン)、ドーパミン(気分を良くするホルモン)が増加し、コルチゾール(ストレスホルモン)は減少します。
「苦痛、喪失、悲しみ、不安、うつ病、心的外傷後ストレス障害(PTSD)、外傷、認知症、統合失調症、知的障害に対処するさまざまな年齢層の人々が動物支援療法(AAT)から恩恵を受けることができる」
そう、インドの行動科学者のラジビ・マリワラは言います。
インドでは多くの学校、特別養護老人ホーム、病院、リハビリセンター、空港、企業のオフィスで、ストレスに対処したり、特定の目標指向の治療を必要とする人のために、動物支援療法が行われています。
動物は人をいろいろな面で助けてくれます。
その一つに動物は相手を批判しません。
そのために人は自分の気持を自由に伝えることができます。
例えば、人とは違って犬は身体的、心理的な特性に基づいて相手を判断しません。
「精神保健の専門家に相談するよりも、動物をなでたり話しかけたりして落ち着くほうが簡単です」
そうラジビは付け加えます。
ただし、動物療法を受ける機会だったり、その人にあわせたものにするためにその方法は人それぞれ異なる場合があります。
「病院、老人ホーム、リハビリセンター、学校などへ動物が訪問する場合です。
ペットを一緒に時間を過ごすことで、短時間でも幸せを与えてくれます。
そして、理学療法士や作業療法士が協力して行うAATがあります。
子どもたちのストレスや不安の問題にも対処しています。
特別支援学校のヴァンダ・ナシャルマ校長はこう言います。
「子どもたちに前向きの変化を与えてくれました」
NGOでそうした活動を行うロケシュ・プラザトはこう言います。
「動物と一緒にいることで、基本的に学ぼうとする動機をもちます。
そして何より楽しく思うのです。
さまざまな問題をかかえる子どもたちが学ぶのを助けてくれます」
「特定の問題をかかえる人を快適にして助けるという特別な役割を動物が担います」
犬で行っているプーア・バハはそう言います。
こうした動物たちに行われている訓練についてラジビが説明します。
「まず、もっている気質や傾向が合っている動物でなければなりません。
自信をもっている、穏やかである、順応性をもっていて友好的である、
他の動物には反応しないことなどです。
そして、健康で清潔でなければなりません。
これらのチェックをクリアした動物たちが、さまざまな環境や状況でも対応できるようにトレーニングされています」
専門家は動物支援療法(AAT)のメリットを次のようにあげています。
1.動物との相互作用は穏やかな感覚を生み出し、不安と悲しみを軽減することができます
2.動物との間に感じる絆によって、人々を愛されていること、安心を感じることができ、孤独感を減らします
3.コミュニケーションと社会的なスキルの向上に役立ちます
インドのAATでは次の動物が利用されています。
犬、猫、馬、うさぎ、モルモット・ハムスター、鳥、爬虫類、イルカ
(出典・画像:インドETIMES)
今のような状況では、ペットを飼っているご家庭では、ますますペットたちが子どもたちを助けてくれている機会も増えているのではないかと思います。
猫は仲間になり発達障害の子の社会的スキルの向上を助けてくれる
(チャーリー)