- 自閉症やADHD、うつ病、不安症の子どもたちは、乗馬療法や音楽療法を通じて、どのように成長や変化を遂げるのか?
- 非営利団体のハーモニー・ホープ・ステイブルズでは、子どもたちが乗馬を通じて学ぶことや得るものは何か?
- 音楽療法や乗馬療法を組み合わせることで、自閉症スペクトラム障害の子どもたちにどのような効果があるのか?
「歩いて」
米フロリダ州パームシティにあるハーモニー・ホープ・ステイプルズで、8歳のガブリエル・スコポリアが、小さな馬のハーモニーにそう言います。
ガブリエルは馬を障害物コースで誘導し、カラフルなコーンの間を歩かせたり、大きな箱を回ったり、ハードルを飛び越えたりしました。
馬のハーモニーに教えて、コースを走れるようにすることがガブリエルが責任をもって行うことです。
約1年の間、ガブリエルは発達障害である自閉症やADHD、うつ病、不安症の子どもたち向けに、ハーモニー・ホープ・ステイプルズの創設者であるクリスティ・ハドルストンから、この馬たちと音楽療法とで療育を受けてきました。
高機能自閉症のガブリエルは、不安をかかえ、自信や集中力に問題をかかえていると母親のアンジェリークは言います。
それがここで馬との療育を受けるようになってから、変わったといいます。
今では前を向いて歩き、誰とでも会話をすることができるようになりました。
自分を落ち着かせることもできるようになりました。
非営利団体のハーモニー・ホープ・ステイブルズでは、7歳から18歳までの子ども向けに乗馬療法を提供しています。
馬の毛づくろい、給餌、乗馬などの活動は子どもたちが自分のことについて話せる快適な環境を提供するだけでなく、責任の意識、問題解決、自制、怒りのコントロールなどを学ばせます。
「何か問題をかかえていても、ここではみんな自分を解放します。
困難やトラウマについて話してくれるようになります」
姉妹のハーモニーとメロディ、そして引退した競走馬の26歳のリオの3頭の馬たちがここで活躍しています。
ここでの乗馬療法には音楽療法も組み合わされています。
その組み合わせは、音、タッチ、コミュニケーション、人との関わりを苦手にする自閉症スペクトラム障害の子どもたちには特に有益なものとなります。
ギターの演奏を聞いたり、馬のハーネスについてロープを感じたりできることが、子どもたちを助けます。
ハドルストンは、ハーモニー・ホープ・ステイブルズを作ることを夢にし、実現まで10年かかりました。
ハドルストン自身も、子どもの頃からPTSDをかかえ、克服しなければなりませんでした。
そのため、自身の体験から音楽療法、そして乗馬療法のメリットを知っていました。
そこで、それらを組み合わせようと考えたのです。
「馬と音楽に出会わなければ、今の私はありません」
そうハドルストンは言います。
ハーモニー・ホープ・ステイブルズのこの牧場はまだまだ未完成だといいます。
今後、ミュージックセンター、レコーディングスタジオ、感覚にやさしいトレーニング設備、読書やアートセラピーを受けられるロフトなどの建設を予定しています。
(出典・画像:米TCPalm)
こんなかわいいお馬さんと音楽に囲まれれば、悪いことなんてないはずです。
うらやましく思います。
発達障害の女性は12年間馬にふれあい培ったことで仕事にも就く
(チャーリー)