- 発達障害や自閉症の子どもを持つ親が次の子どもをもつことをあきらめる可能性はあるのか?
- 自閉症の子どもを持つ家族とそうでない家族で、次の子どもをもつ可能性に違いはあるのか?
- 家族が自閉症の子どもを持つことが、次の子どもをもつ意欲や決定にどのような影響を与えるか?
スウェーデンでの新しい研究は、発達障害である自閉症の子どもの親がきょうだいを産むことをあきらめてしまう可能性があることに異議を唱えるものとなりました。
子どもが自閉症と診断された場合の、次の子どもの数に与える影響についてはこれまでにも研究されています。
米カリフォルニア州での2014年の調査では、発達障害の子を持つ親はそうでない親に比べて次の子どもをもつことをやめる可能性が高いと報告されています。
デンマークでの2015年の研究では自閉症の子をもつ親は次の子をもつ可能性が低いことがわかりました。
スウェーデンのカロリンスカ研究所の統計学者であるラルフ・クヤ=ハルコラ主任研究員らのチームによる今回の新しい研究では、1987年から2013年までのスウェーデンの250万人の出生データを分析しました。
そして母親ごとに、55歳になるまでに産んだ最大5人の子どもについて追跡調査を行いました。
その結果、対象となった子どもたちの約1パーセントが自閉症をかかえていました。
最初の子どもが自閉症であるかどうかに関係なく、スウェーデンの家族の約80パーセントが複数人の子どもをもうけていました。
そして、そうでない家族と比べて、最初の子ども、または2番めの子どものどちらかが自閉症である家族のほうがより多く次の子どもをもうけていました。
この研究の結果として、すべての出生データの分析からスウェーデンでは子どもが自閉症と診断されたことは、次の子どもをもうけることに影響を与えていないことがわかりました。
「自閉症の子を持つ家族とそうでない家族とに大きな違いはありません」
そうクヤ=ハルコラ主任研究員は言います。
ただし、この研究結果は他の国でもそうだとはいえない可能性があります。
国民医療制度と支援サービスがあるスウェーデンは、アメリカよりも自閉症の子どもを育てるコストが低いことが理由になると研究チームは指摘しています。
(出典:米SPECTRUM)(画像:Pixabay)
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