- 自閉症の人が他人との交流で苦労する理由は何か?
- 自閉症の人が感じる環境の違和感や困難は具体的に何があるのか?
- 自閉症を理解し、受け入れるためにはどのようなサポートや取り組みが必要か?
30歳のラーマン・ケビーは2016年3月に自閉症と診断されました。
自閉症は発達障害であり、脳が他の人とは異なる働きをすることを意味します。
自閉症の人は、他の人と交流するのに苦労することが多く、他の人の考え方や感じ方を理解するのが難しく、大きな音や明るい光のようなものを嫌い、なじみのない状況に腹を立て、情報を理解するのに時間がかかることを特徴としますが、それぞれの人によって症状は異なります。
ラーマンは生涯を通じて、自閉症に伴う困難を経験してきましたが、診断を受けたのは大人になってからです。
「私が子どもだったとき、私の行動は非常に変わっていると見られていましたが、私の母は、人々が私をどう思うようになるかを心配したため、診断を受けることを望みませんでした。
差別されるのではないかと。
自閉症の困難をかかえて生きるのは困難でしたが、診断を受けていなかったためサポートを受けることはありませんでした」
ラーマンが大学生なると自閉症の友人が社会とのかかわりに苦しんでいることを知りました。
自分も同じだと思いました。
ラーマンは自分がもった疑いを解決するために医療機関にいくとすぐに自閉症だと診断されました。
「子どもの頃から自分のことを知っている家族は、そう診断されたことに驚くことはありませんでした。
診断されてからは、サポートを受けることができるようになりました」
今、ラーマンには介助してくれる人がつき、慈善団体のユナイテッドレスポンスによる支援のもとで働いています。
「職場で仕事を行うことやコミュニケーションをするのに、ユナイテッドレスポンスのジョブコーチのサポートに助けられています。
サポートには、私や私のマネージャーが自閉症に対して理解できるようにすることも含まれていました」
ラーマンには好きなことがあります。
「私は自分の音楽を作成するためにコンピュータのソフトウェアにはまっています。
今はとてもそれに情熱をもっています」
サポートを受けるようになりましたが、依然、自閉症による困難をラーマンはかかえています。
「人と関わることは難しいです。とても複雑なこともあります。
私には人がどう感じているのか、自分が何か変わっていることをしているのかがわからないかもしれません。
人は私と話したくないかもしれません。
自閉症の人は、誤解されてしまうことが多いはずです」
また騒がしい環境への対応が難しいといいます。
「外出しているときにはノイズキャンセルヘッドフォンをつけています。
私は騒音によってパニックになってしまうこともあるからです。
列車での移動はとても難しいです」
自閉症はラーマンの精神にも影響を与えました。
「私はうつ病です。
複雑な感情をもつこともあります。
やる気がない、落ち着かないと感じることもあります。
何かを考え始めると、考えが止まらなくなります。
ときどき、短気にもなります」
最大の困難の一つは、自閉症は目に見える障害でないために、すぐには人に理解されないことです。
「多くの人は、私の行動を見て失礼な者だと思っています。
私は物事を伝えたりすることに苦労します。うまく伝えられないことも多いです。
それで偏見を持たれます。もっと自分のことが理解されればと思います」
ユナイテッドレスポンスのジョブコーチはこう言います。
「誰もが私と同じようなサポートを行えるとは限りません。
そのために自閉症とは何であるのか、自衛症で働く人を支援する方法、まわりの人たちに自閉症を理解してもらうためのトレーニング方法などを企業に伝えています。
私はこの仕事が大好きです。
自閉症の人たちには自閉症であることを恥ずかしがる必要がないことを知ってもらいたいです。
問題なのは自閉症の人たちではありません。
理解と受容を怠っている他の人たちです」
(出典・画像:英METRO)
簡単に決めつけないでほしいと願います。
誰しもお互い、同じく違うことを認め、尊重しあえればと思います。
発達障害の人は人類みんなの進化をともに歩んできた違う人たち
(チャーリー)