- 1. 発達障害を持つ人が働く際にはどんなサポートが必要なのか?
- 2. 発達障害を持つ人にとって、働くことはどんな意味を持つのか?
- 3. 発達障害者を雇用する企業にとって、どんなメリットがあるのか?
あひるの羽の青と緑のリボンがついた麦わら帽子をかぶっている輝いている女性。
アリサ・リッデルが幸せに仕事をしているところの写真です。
素敵な帽子とあわせて、アリッサの制服は長くて、やぼったい服を身に着けています。
というのも、彼女の仕事である英ビーミッシュ博物館の世界でも有名なアトラクションにあわせたものだからです。
数年間、彼女は観光に訪れた人たちの質問に答えたり、真ちゅうでできた手すりを磨いたりする、ビーミッシュ博物館を紹介する観光大使のようなことを「オールド・タウン・ピットライフ」チームの一員として行っています。
彼女は仕事に一生懸命です。フレンドリーで、おしゃべりで、笑顔いっぱいでチャレンジしています。
彼女は、「発達障害」というレッテルに負けないためにがんばっています。
ノース・イースト発達障害協会がキャンペーンをして闘い、なくそうとしているレッテルです。
協会では、発達障害者が素晴らしい働き手になることを伝えています。
アリサは今31歳。4人兄弟の最年長です。高機能自閉症です。
彼女は通常教育を受けてきました。
全国統一試験もクリアして、大学でITとビジネスを学んでいます。
しかし、その後これまでは困難がつづきました。
サポートがもっと必要でした。この街で見つけるまでは。
彼女の家族は、2004年にノース・イースト地区が発達障害者へのサポートが他の地区に比べてよいことを知りました。そして引っ越してきました。
必要としていたサポートを、ノース・イースト発達障害者協会から受けることができました。アリサはビーミッシュ博物館でのボランティアを始めました。最初は中央図書館で、見学に訪れる子どもたちの手伝いをしました。
そして、ビーミッシュ博物館農園で泥臭い仕事も経験しました。
彼女はそこで自信がつきました。1年前のことです。
1900年代の街と村を再現しているそこで、ボランティアではなく有給のスタッフとして働かないかとお誘いをうけました。
それを思い出すと、彼女は笑顔になります。
「本当に信じられませんでした。とてもうれしいことでした。」
彼女は週に2日、6時間働き、ケアホームを離れて自立しました。
朝7:36のバスに乗ると、笑って話します。
「バスはどこにでも行くの。ワシントン、チェスターストリート、そして小さな村々にも。
私が働き出す前から、ずっと。」
アリサがビーミッシュ博物館で、価値ある人物となっていることには間違いありません。
「私はここで働くことが大好きです。一緒に働いている人たちもとてもよいです。
公共的な活動をすることができて、自信をもちました。毎日が面白いです。」
彼女がもっと若い頃、スーパーマーケットでの仕事に応募しましたが、採用はされませんでした。
「今は働くことができて、本当にうれしいです。」
博物館館長のリチャード・エヴァンスは、アリサがいることによって、むしろビーミッシュ博物館のほうが幸せであることを知っています。
「彼女は本当にうちにとって財産です。
ボランディアを通じて、彼女に自信がついてくるのを見てきました。そして彼女は私たちが期待するレベルの仕事をこなしています。
彼女はやさしく、柔軟に人に接することができます。チームの一員としてもよくやっていて、見学者への対応も素晴らしいものです。」
アリサはビーミッシュ博物館が雇用している発達障害者の一人です。
この博物館は全英で268以上ある発達障害者憲章協会に参加している法人の一つです。発達障害者憲章協会では、発達障害の方への適切な配慮ができるように、無料でその法人で働く人たちにトレーニングを提供しています。
アリサには待ちきれないことがあります。
彼女が担当する仕事ができ、来月から自分の担当の場所もできます。
彼女は雇用されたことで、自立に向けて進んでいると感じています。
「協力しあうことが助けになります。うまくチームで働くことができれば、もっと幸せになれると思います。」
彼女の幸せの大きな一部となっているのは、ボーイフレンドのジェームスがいることです。彼はビーミッシュ博物館を訪れて彼女と知り合いました。
彼女がティールームで彼にソフトドリンクを持って行ったときに、一目ぼれをしてしまいました。
彼女の友達が彼の名を知っていたので、Facebookで彼を見つけました。
つきあってから、もう15ヶ月になります。
彼女は、レッテルを乗り越えた代表者になりました。
9/16にノース・イースト発達障害者協会によるイベントで発表があります。
雇用の未来−もっと多くの企業が発達障害者を雇用するメリットについて知ってほしい。
「ビーミッシュ博物館の雇用の例は、発達障害にまつわる誤解をとくものです。
アリサは、発達障害が必ずしも雇用するにあたっての障害にならないことを示しています。」
協会の会長は語りました。
「多くのことを学んでいく必要があります。しかし道はあります。
このイベントはこれを広く伝えることが目的です。
私たちは多くの企業にサポート、配慮、協力、そして、多様な大人や若者への雇用機会を提供して頂きたい。」
アリサも喜んでメッセージを送りました。
「発達障害というレッテルだけで、どうか私たちに偏見をもたないでほしい。」
(出典・画像:英The Northern Echo)
幸せになって本当にうれしいです。
しかし、誰しもがこのようにうまくいくわけではありません。
また誰しもがこのようになる必要もありません。
とはいえ、
もっと多くの方がもっとうまくいけるようにする機会を増やすことを考えると、こういう幸せになった方のここまでの過程や存在、つまり前例は、まわりを動かすのに大きな助けになります。
人それぞれのしあわせのかたちがあります。
それぞれが、それぞれに幸せになる、幸せである、のはとにかくうれしいことです。
博物館ではなく美術館の話もありました。
発達障害児と家族向けの美術館プログラム
(チャーリー)