- 発達障害の人たちを受け入れる世界はどのように作れるのか?
- 発達障害の子どもたちが幸せに暮らすためには何が必要なのか?
- お金を使うことなく、発達障害の子どもたちを支援する方法はあるのか?
私はこれまで発達障害の息子が良くなるようにと、費やしたお金が莫大な無駄だったように思います。
すべてのお金が私のお金だったわけではありません。
保険や行政からの補助、借金もあります。
しかし、お金を使ったどんな方法も結局、何らかの効果があったとは思えません。
私の息子、11歳のジョバンニは7歳のときに発達障害の自閉症スペクトラム障害と診断をされました。
その前から、私にはジョバンニが発達障害であろうことはわかっていました。
しかし最初は母親の私にしかわからなかったので、他の家族や友人、先生などに理解してもらうのに何年もかかりました。
私の息子が発達障害であることを知ってもらうために、私が無駄にした時間とエネルギーは、私が息子を「治す」ために費やした時間とエネルギーでもあります。
息子を治すために私はお金を使い続けました。
しかし、発達障害は「治す」ことはできません。
私の息子は学校や人混みが苦手です。友だちもいません。
リンゴを手にとってもそれをかじることはありません。
働けるようになるかもわかりません。
私は11年間、発達障害の子の母親なので、困難がよくわかっています。
そして、ソーシャルメディアを通じて、発達障害であっても素晴らしい大人になっている人も知りました。
そうした人たちも子どもの頃と変わらず、大人になっても困難をかかえていることを伝えています。
私の息子もそうした大人たちも、誕生日パーティーが好きではありません。
食べ物の好き嫌いがとても多いです。
そして、テクノロジーが大好きです。
テクノロジーは発達障害の人たちを快適に、世界へアクセスさせてくれるものになっています。
私はこれまで息子を「治す」、変えようとしてきました。
しかし、ジョバンニはジョバンニです。
息子は息子のまま、変える必要はなかったのです。
私はあらゆる人たち、個性さまざま、いろいろな長所や短所がある人を受け入れる世界に住みたいと思っています。いろいろな長所や短所に対応した教育システムができてほしいとも願います。
最近、ジョバンニが公立学校での支援を受けるためにお金を戻るようにしてくれた制度や人たちに感謝をしています。私たちが必要とする支援を受けていないことを見つけ、教えてくれることに本当に感謝をします。
発達障害の息子を「治す」目的の、これまでで、お金の最大の無駄使いは「食事療法」に関わるものでした。
4000ドル(約40万円)もかかりました。
そのお金があれば、家族の休日などもっと楽しいことに使えたはずです。
息子のジョバンニは、食事療法を受けている間は食事にはまったく手を付けず、部屋をずっと歩き回っているだけでした。
私は、息子のジョバンニが大好きです。
そして、私は息子を通じて出会った、発達障害の素晴らしい子どもたち、一人ひとりみんな大好きです。
発達障害の子どもたちは私たちの世界に生まれてきました。
発達障害の子どもたちは、私が今まで出会った人たちの中では、もっとも異常な人たちです。
しかし、私はこの子どもたちに何らかの問題があるように扱うことにはうんざりします。
こうした私の考えには、発達障害を支援する人たちからたくさんの批判があるかもしれません。
私はこれまで息子を「治す」ためにたくさんのお金を払って多くのことをしてきましたが、息子の人生が良くなることにつながったことは何もありませんでした。誰かが良くなった方法があったとしても、私は信じることができません。
発達障害は「治す」必要がないと今は思っています。
そのほうが、親子ともに幸せです。
(出典・画像:豪nine)
発達障害は「治す」ことはできません。
しかし、症状や程度を変えることは療育でできると理解しています。
私は、うちの子が困っていることが少なくなるように、ちょっとでも変われるように手伝いたいと考えてずっと過ごしています。
そして何より、ずっと続くのですから、親子ともに楽しく過ごすことが一番重要だと思います。
発達障害の子を「治す」漂白剤エセ治療動画への対応が行われる
(チャーリー)