- 自閉症の女性のための支援はどのような場所がありますか?
- 自閉症の女性が友達を作ることや交流を行うための支援はありますか?
- 自閉症の女性が自分自身を説明せずにリラックスできる場所はありますか?
マンハッタンの高級なフラットアイアン地区周辺に位置するフェリシティハウスは、まるでホテルのように思えるかもしれません。
そこには、暖炉、豪華な敷物、そして高い天井が付いている広い待合室があります。
階段を上っていくと、落ち着いたニュートラルな色調の家具が置かれています。
テーブルにはチューリップの花瓶が飾られていました。
しかし、ここフェリシティハウスはホテルではありません。
自閉症の女性のためのソーシャルクラブです。
この場所とそして取り組みのすべてが150人以上のメンバーが設計したものです。
自閉症の人は音に敏感であることがあるため、特別な壁でニューヨークの通りからのほぼすべての音を遮断します。
ストレスを解消したり集中力を高めたりするときに使えるフィジェットもあります。
ここに来れば、映画やレゴなどの趣味を通じて、友だちになることができます。
複雑で立派なレゴの街を共同で作った人たちもいます。
誰とも話したくなければ、静かなラウンジで休めます。
そこは、静かな、電車の車両の中に似ているとエグゼクティブ・ディレクターのベス・フィンケシュタインは言います。
ずっと一人で過ごしたければ、そうすることができる部屋もあります。
「自分自身について説明する必要のない場所、ここは素晴らしいです。」
そう、29歳のクリスティンは言います。
何十年もの間、発達障害の自閉症は主に男性がなるものだと考えられてきました。
そのために、自閉症の女性を支援する取り組みは少ないままです。
さらに、療育ではなく友人を作ることを目的とした支援はめずらしいものです。
フェリシティハウスのメンバー、自閉症の女性たちは二重に疎外される可能性があるといいます。
女性は男性に比べて自閉症と診断される可能性がとても低くなっています。
最近の世界的なデータの分析によれば、自閉症と診断されるのは男性に比べて女性は1/4です。
自閉症の女の子や女性は、友だちを作ることやその他の支援を求めていると米ラトガース大学で成人の自閉症について研究を行っている心理学のバネッサ・ハス・バル教授は言います。
「フェリシティハウスのような場所はとてもめずらしいです。
自閉症の女性だけに支援しようとすることで、それはとても強力な効果があるはずです。」
フェリシティハウスのメンバー、23歳のアンドレアはそれを証明します。
「大学では、周りに女性はいませんでした。」
しかし、大学内の自閉症ではない女性たちのグループに入ろうとしても、自分には合わないと感じたそうです。
「私はどこにも合わない、取り残されたような感じがしていました。」
自閉症の女性のための支援活動があっても、それはとても医療的な意味合いが強く、観察される、何かをすることを求められるものが多いとフェリシティハウスの諮問委員は言います。
フィリシティハウスはそうではなく、仲間ができてたむろしたり、自由に絵を描いたり、静かに過ごせるように、ただそれらができることだけを目的としています。
「誰でも、友だちや仲間を作れる場所、長い一日の後に深呼吸ができる場所、自分がここにいていい場所が必要です。」
そう、エグゼクティブ・ディレクターのフィンケシュタインは言います。
自閉症の人たちの中には、光や音に対して敏感だったり、こだわりや決まった行動を行う必要があったり、あるいは話をしたり、コミュニケーションをすることが困難な人がいます。
米バゼロン精神保健法センターのフェローで、自身も自閉症であるリディア・ブラウンはこう言います。
「アメリカでは自閉症は白人男性、特に白人男性がなるもの。
そして、自閉症にかかわる広範囲なメディアの情報のほとんどが、
自閉症の人といえば、電車、数学、コンピュータが大好きな白人男性となっています。」
この理由の一つが、女の子や女性がこれまで自閉症の研究対象となっていなかったことだとラトガース大学のバル教授は言います。
「私たちが使う多くのツール、私たちがもっている多くの情報、
それらは本当に、自閉症の男性に向けたものばかりです。」
また、自閉症の女性に関わる問題として、米カリフォルニア大学サンフランシスコ校の精神科のサマー・ビショップ教授が”Spectrum News”で述べているように、自閉症は男の子と女の子で現れ方が異なるのです。
例えば、自閉症の女の子は、男の子よりも反復的な行動が多くありません。
また、自閉症でない女の子のふるまいをコピーすることで、自閉症であることを隠してしまうことが少なくありません。
そのために、自閉症の女の子は自分が自閉症であることもわからないかもしれません。
「自分が発達障害の自閉症であることを知らないと、自分の中で生涯に渡ってしまう問題が発生してしまいます。」
そうブラウンは言います。
フェリシティハウスは、自身が自閉症スペクトラム生涯である慈善活動家、作家らにより設立されたものです。
フェリシティハウスは自閉症の女性専用です。
正式に自閉症の診断を受けた女性(トランス女性を含め、女性として識別している人)なら誰でも利用できます。
登録、そしてすべてのイベントが無料です。
(出典・画像:米vox)
ここまで立派でなくても、こういう場は求められているはずです。
世界中、日本にも。
どんどんできるといいですね。
発達障害、知的障害の人が人とのつながりを築けるナイトクラブ
(チャーリー)