- 現実世界での社会的な交流を学ぶには、どのような準備や練習が必要なのか?
- VRを活用した練習は、実際の状況での対応力を向上させる効果があるのか?
- 発達障害のある人がVRを通して学ぶことで、安全意識や人間関係における困難を軽減できる可能性はあるのか?
バーチャルリアリティがある人たちにとってとても有望なものとなっています。
米ミシガン州にあるケント職業技術センター(KCTC)の学生たちが、発達障害の学生が社会的な交流を学ぶことができるVRアプリを開発しています。
このアプリでは、廊下や教室での友だちや先生との交流など、学生のさまざまな社会的な状況をVR体験できます。
VRの中で、相手とのやりとりを実践することができます。
体験するシナリオは発達障害の学生や行動心理学者と一緒になって作ったものです。
廊下で友だちとの初めての出会いを練習したり、図書館で勉強したり、教室で先生の質問に答えることができます。
例えばあるシナリオでは、教室で自分の隣にいる学生のパソコンが正しく動かなくなります、そこで自分が手伝うか先生を呼ぶかを選択して実行することが求められます。
KCTCの教師、マーク・プレッツは学校の外での状況のシナリオも追加する予定だといいます。
例えば、空港でのセキュリティチェックです。
これでは、空港職員とやりとりをして、くつや上着を脱いで、ポケットの中も空にするようなことを行います。
こうしたことができるVRアプリを開発している目的は、発達障害の学生が現実世界で経験する前に多くの準備や練習をできるようにするためです。
各シナリオには2Dにより、相手とやりとりを行うシーンも含まれています。
ある発達障害の大学生は本などでやりとりを練習しながらこれまでやってきたと語ります。
「ふだんの現実の生活でたくさんのものに注意を払うことは大変になります。
多くの発達障害の人が同じだと思います。
VRアプリは、まるで現実のように没入ができて、私のような発達障害に人にとって素晴らしく練習ができるものだと思いました。」
また、このVRアプリのすごいところは、学生たちが開発していることです。
退屈な教室での学習を、もっと楽しく面白く、体を動かすものに変えようとしています。
開発者である学生の一人のジロン・ジョンソンはこう言います。
「まるで、本当に自分がそこにいるような感覚になります。
他の誰かがしたことを教科書などで学ぶのと、自分が実際に体験して学ぶのでは全く違うものです。」
VR技術で、教科書での学びからはで不可能な、自分で実際に体験し学ぶことができるのです。
まだ、アプリは完成はしていません。
画面の品質も十分ではなく、シナリオの数もまだ限られたものです。
それでも既に、新しい技術が発達障害の人たちに影響を与えていることを目にすることができます。
バーチャルリアリティが、学生たちの生活を変えているのをみるとそれは素晴らしいものです。
そして、将来のクリエイターたちが、ここから生まれてもいくでしょう。
(出典・画像:米Mashable Asia)
うちの子もその辺りが心配なのですが、危険に対する意識が全く十分ではありません。
車が迫っているのにその前に平気で出たり、なので少し混雑するような場所では必ず手をつなぎます。
また、このVRアプリが支援しようとすること、人との関わりで困難をかかえる発達障害の方も少なくないはずです。
何をしても安全、人とのやりとりでまずいことがあってもそれは仮想の世界。
VRで学び、練習できることがもっともっと手軽になっていけばと思います。
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(チャーリー)