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発達障害の成人のほぼ半数がうつ病になっている。子どもも多い

time 2018/03/25

この記事を読むのに必要な時間は約 5 分です。

発達障害の成人のほぼ半数がうつ病になっている。子どもも多い
  • 発達障害の人がうつ病になるリスクはどれくらいあるのか?
  • 発達障害とうつ病の症状の違いは何か?
  • 発達障害の人にうつ病を診断する際、医師はどのような点に注意する必要があるか?

発達障害の成人のほぼ半数の人がうつ病になっているという新しい研究が”Journal of Abnormal Child Psychology”に掲載されました。
うつ病はそれまでに学んだ技術を失わせたり、毎日の仕事が困難にさせたり、最悪の場合は自殺を行ったりするようなことにつながります。
そのため、発達障害の人たちは適切な治療が行われるように、定期的にうつ病についての検査をしたほうがよいと考えられます。
発達障害は社会的な人とのやりとりを困難にしたり、常同行動などを伴ったりする障害です。
そしてそれだけでなく、重度の精神疾患のリスクも高めます。
これまでの研究では、発達障害の人たちがどれくらいうつ病になってしまうのかはわかっていませんでした。
約8000件の研究論文を体系的に調査した今回の研究で、発達障害の成人、子ども、どちらについてもうつ病になってしまうことが少なくないのが明らかになりました。
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うつ病の症状には、否定的な気分が長く続く、活動することへの関心の喪失、睡眠や食欲に現れる生理学的変化、無力感や注意することができないなどの認知的変化、そして自殺願望や自殺行為があります。
発達障害の人のうつ病については、症状を検出するのが難しいことがあります。
自分の感情を把握し、それを伝えることが簡単ではないことがよくあるためです。
医師は、行動の変化や親や介護者などまわりの人からの情報に頼らざるを得ません。
医師は、うつ病の症状と発達障害に伴う症状を混同しないように特に注意しなければなりません。
例えば、発達障害の人もうつ病の人も、どちらも社会的な関係性づくりに困難があります。
発達障害の人とうつ病の人との主な違いは、その問題が発生する理由です。
発達障害の人は、他者との交流に必要な社会的なスキルが不足していることが多くあります。
対照的に、うつ病の人は社会的なやりとりに喜びを感じることができなくなり、他の人と関わるのをやめています。
今回の研究では、平均以上の知能がある発達障害の人たちがうつ病である率が最も高くなっているのを発見しました。
それは、知能が低いほど、うつ病になる率が高くなるというこれまでにあった考えとは異なるものでした。
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知能が高いほど、発達障害の人のうつ病率が高くなる、その理由までは今回の研究では明らかにできていませんが、いくつか推測をすることができます。
平均知能を上回っている発達障害の人は、発達障害に伴う社会的な困難を認識しているために、この認識によってうつ病になると考えられます。
一方で、知能が平均を下回る発達障害の人は、自分の症状を人に伝えることが困難であるために、うつ病であるという診断が正しくなされていない可能性があります。
発達障害の人へのうつ病の診断では、自分の症状について本人に直接質問するよりも、医師は介護者に質問をするのが一般的です。
しかし、介護者が気付いていないうつ病の症状を発達障害の人は経験している可能性があります。
自分の症状について報告ができなければ、介護者からの回答のみで診断が行われてしまいます。
これまでに考えられていた以上に、発達障害の人たちの中でうつ病になる人は多いのです。
この研究などによって、発達障害の人を医師が診る機会に、うつ病の診断についても行うことが促さられるでしょう。発達障害の人への適切な対応が確実に行われるようになることが期待されます。
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(出典:豪THE CONVERSATION)(画像:Pixabay
周囲からの理解不足による発達障害の方の二次障害。
困難がある方がさらに困難をかかえてしまう。
そんなひどいことはありません。
まわりと違ったって、自分の存在は否定されない、自分を肯定できる。
そう感じられるように、親やまわりの人が一緒に楽しく過ごしていくのが何より大事なことだと私は思います。
多くの子どもに見てほしい発達障害のアニメ

(チャーリー)


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