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ロボットのおかげで発達障害の子と家族が安心して食事ができる

time 2017/12/28

この記事を読むのに必要な時間は約 8 分です。

ロボットのおかげで発達障害の子と家族が安心して食事ができる
  • 発達障害の子供が食事の時間にパニックにならずに過ごすにはどうすればいいですか?
  • ロボットやデジタルデバイスは発達障害の子供のコミュニケーションスキル向上に役立つのでしょうか?
  • 発達障害の子供が社会的スキルを学びやすいようにするために、親はどのような工夫ができますか?

ドハーティ家の食事の時間はこれまでたいへんでした。
5歳のイーサンは発達障害と診断をされています。
母親は、イーサンがパニックにならないように夕食の時には特に注意をする必要がありました。
「イーサンにiPadを渡したのが始まりでした。それは私たち家族が安心して食事ができる唯一の方法になりました。」
そう母親の34歳のミシェルが言います。
「外食をしたときに一度試してみたんです。自宅でもそうするようになりました。
あまりいいことではないかもしれませんが、イーサンは落ち着くことができ、私たちは安心して食事をすることができるようになりました。」
しかし、今は、夕食も大変ではなくなりました。
楽しい時間になったのです。
イーサンも楽しくなって手をたたいています。
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どうしてこんなに変わることができたのでしょうか?
母親のミシェルがカスパーを連れてきてからです。
カスパーはチェックのシャツを着て、キャップをかぶって一緒にテーブルに座っています。
カスパーは、人間ではありません。
イーサンのような特別支援が必要な子どもたちを助けるために作られたロボットです。
社会的なスキルを発達させて、パニックになることも少なくします。
カスパーは歌をうたって、イーサンにも歌うようにすすめたりします。
しりとりなどを一緒にすることもあります。
ロボットのカスパーはフォークやスプーン、そして歯ブラシを持って使い方を教えたりもします。
タンバリンで演奏することもできます。
ロボットのカスパーが「話す」とイーサンはよく聞きます。
「大人の私でも、カスパーとはコミュニケーションしていると感じます。」
そう母親のミシェルは言います。
「最初は、ロボットのカスパーが私たちの生活に役に立つかはわかりませんでした。」
技術的には、ロボットのカスパーはスプーンが持てるiPadといっていいでしょう。
まんがに出てくるような少年の姿のデザインで、家族に受け入れられやすいものになっています。
イーサンの家のカスパーには自分の寝室も用意されています。
ロボットは未来を明るくしてくれるものでしょうか?それとも脅威につながることはないでしょうか?
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母親のイーサンは涙を流して、未来を明るくするものだと教えてくれます。
「ロボットのカスパーは私たちを変えてくれました。」
イーサンの家族は、発達障害の子どもを助けている28体のうちの1体であるこのカスパーをそう賞賛しています。
カスパーの多くは、個人の家ではなく、病院や学校で活躍しています。
イーサンの家族と一緒にいるカスパーは、6週間でこのように喜ばれる結果をもたらしています。
あと数ヶ月、イーサンの家族のところにいる予定です。
「私たちは、ロボットのカスパーに寝室を与えています。」
そう母親のミシェルは言います。
「ロボットの開発者からのアドバイスでは、カスパーを人間ではなくおもちゃとして扱うべきということでした。
しかし私は、カスパーを人として扱うようが良いと思ったのです。
息子のイーサンも、人間でないことはわかっています。
この前、アイスクリームを家族全員にあげてほしいとイーサンに渡すと、カスパーのところには持っていきませんでした。
息子も、本物の人間ではないことはきちんと理解しているのです。」
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イーサンと遊ぶカスパーは、イーサンがコミュニケーションを理解し、上達するように設計されたゲームが行えるようになっています。
イーサンは、母親よりもロボットのカスパーとのほうがうまくコミュニケーションを行うことができます。
それには理由があります。
人間の顔には42の筋肉があり、16000の表情を見せることができます。
しかし、カスパーは意図的に基本的な表情しか見せられないように設計されています。
そして言葉も、語彙も少なくゆっくり話します。そして必要なフレーズを繰り返します。
「本物の人間と違って、カスパーは忍耐強いのです。
また、カスパーはゆっくり情報を伝えてくれるので、息子のイーサンも理解しやすいのです。
そしてイーサンにも、物事を取組むにあたってとてもロボット的なところがあるからです。」
母親のミシェルは、最初はロボットにとても懐疑的であったことを認めています。
何でも試してみようと思っただけでした。
しかし、カスパーの効果には今驚いていると言います。
「気持ち悪いと嫌ったり、見向きもしないかもしれないと不安がありましたが、息子のイーサンは、ロボットのカスパーとすぐに仲良くなりました。
カスパーの気持ち悪い、奇妙なところが、逆にイーサンにとっては良いのです。
カスパーはすべてがとても単調なうえにゆっくりです。
私たちはとても速く話してしまいます。それにイーサンは困ってしまうのです。
イーサンに必要なのは、余計なものがなく基本的なこと、そしてまねができること、それがポイントです。
ロボットのカスパーには、それが提供できるのです。」
そして、イーサンが早い段階でカスパーの目も見ることができるようになったと言います。
「息子のイーサンは、カスパーの目をよく見ています。」
また、「接触」できるようになることもカスパーの大きなねらいです。
発達障害の子どもの多くは、他の子どもと接触が苦手です。
ロボットのカスパーには体中にセンサーがついていて、イーサンが強くつかんだりすると、カスパーはイーサンに伝えます。
やさしいタッチであれば、くすぐったいと笑います。
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イーサンはカスパーと言葉のゲームをするようになりました。
そのゲームは、イーサンが物事を思い出しそれを伝えることが上手になるように考えられたものです。
数日が経ったある日、イーサンは学校で魚の絵をどんなふうに描いたか興奮して話してくれたそうです。
そして、イーサンが心を開いてきたように、周りの人にも思われています。
「おばあちゃんが来たときに、イーサンはカスパーと一緒に座って、おばあちゃんと時間を過ごしました。
おばあちゃんも、本当に喜んでいました。」
母親のミシェルは、カスパーが成長にあわせてロボットが開発されていくことに期待して、興奮して話します。
しかし、他の家族にもこのような、ロボットヘルパーを利用できるチャンスはあるのでしょうか?
ミシェルは、どの家庭も利用できるようになることを期待してます。
「健康保険の適用もされるようになることを期待しています。
私は、カスパーのようなロボットがすべての子どもたちのそばにいるようになることを願っています。
ロボットは子どもたちの人生を変える大きな可能性をもつものです。」
(出典・画像:英MailOnline
人ではないロボットだから、学びやすい。
うちの子どもには、もっと積極的に関わってくれる犬やねこのほうが良いかもしれませんが、こういったロボットが早く簡単に利用ができるようになってほしいと願っています。
顔は、中途半端に人間の顔に似せないで、怖くないのが私はいいですね。
発達障害の子の助けになる?ロボットペット

(チャーリー)


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