- 発達障害の子供に適した遊び場はどこにありますか?
- ADHDや自閉症の子供が安心して遊べる施設はありますか?
- 大きな音や強い光を避けた遊び場はどこですか?
注意欠陥多動性障害、ADHDの子の母親であるキャリア・テイマーには、10歳の娘のジェイミーが楽しめる遊び場所がわかっています。
「大きな音はしません、BGMも流れたりしません。
照明も強くはありません。
そして、安全に挑戦することができるところが良いです。」
キャリアは、ADHD、自閉症など発達障害の子どもたちのために設計された、米ニューヨークにオープンした遊び場施設「リング・アラウンド・スペクトラム」について説明をしています。
同様な施設が他にもオープンしています。
ウィー・ロックザ・スペクトラムや、特別支援が必要な子どもたち向けの就学前の施設、スポッティド・ゼブラ・ラーニングセンターです。そのセンターには、約280平方メートルの屋内型の遊び場も設けられています。
このような取り組みは、今とても必要とされているものです。
米疾病管理予防センターによると、米国では6人に一人の子どもが発達障害です。
発達障害の子ども向けのこのような遊び場施設は、設備やサービスが、他のレジャー施設とは異なるものになっています。
例えば、すべり台にしても通常は金属でできていて、すべるに従ってどんどんスピードがあがるようになっています。しかし、リング・アラウンド・スペクトラムのすべり台はローラーがしかれていてスピードがあがることはありません。
子どもたちは、地面から数センチ、ばねで上げられている曲がりくねったボードの上をバランスをとって歩いて楽しめる遊具や、上に登るのではなく、横に移動していく壁などがあります。
明るい色や大きな音は、発達障害の子どもたちの感覚に大きな負担になり、そのためにパニックになってしまうことがあります。
この施設、リング・アラウンド・スペクトラムを立ち上げたアビー・ロバーツはこう説明します。
「ウェブブラウザーで、突然一度に50個のタブが開いて、勝手にスクロールをしだして、まるでコンピュータが壊れてしまったような、そんな感じです。」
ロバーツと夫のケンは、療育を職業としています。そして発達障害の7歳の息子、ショーンがいます。
息子のショーンが他の子どもたちと一緒に遊べるような施設がないことに何年も我慢することができませんでした。
そして、ビジネスとして始めることにしたのです。
資金調達なども行ってきた、ロバーツはこう言います。
「幸運なことに、銀行や投資家から敬遠されることはありませんでした。」
リング・アラウンド・スペクトラムは、1日遊び放題で12ドル(約1300円)です。
地元のメディアや、SNSのおかげで、この施設はすぐに親たちに知られるものになりました。
すでに、2店目を出すことを考えているほど反応がいいと言います。
「たくさんの反響が来ています。2店目を出すのにもそんなに時間はかからないはずです。」
エヴァ・ミラードが経営する、発達障害の子どもたちが遊べる施設、ウィー・ロックザ・スペクトラムも9月にオープンをしてから人気です。
ミラードは、発達障害の子ども向けに仕事をしている作業療法士です。
「親たちは、学校の他に子どもを連れてこれる場所、学べる、成長できる場所が必要だと言っていたんです。
今はここで、家族たちとも会えて、子どもたちと一緒に遊べる素晴らしい経験をしています。」
(出典・画像:米ALBANY BUSINESS REVIEW)
発達障害の子も家族も、まわりへの気兼ねなく一緒に楽しい時間が過ごせる施設がどんどん増えていくのはうれしいですね。日本でも期待したいところです。
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(チャーリー)