- 支援が必要なのかどうか?
- どんな支援が必要なのか?
- 発達障害を持つ子どもや大人が成長するために何が必要なのか?
クロスカントリーチームに入っているコナー・スチュワートは米イリノイ州の何千人もの他のタンターと同じように夏期トレーニングを行いました。
17歳のコナーは、毎日12kmから16kmを走り、合計で300km以上を走りました。
目標はクラス1Aを獲得することです。
2歳半で、発達障害と診断をされたコナーは3年前、新入生の時にこのクロスカントリーのチームに入りました。
今では、マット・エスペンク監督の予想を超えた成長を見せています。
「新入生のときには、続けることができるか心配をしていました。
どうなるかわからないと思いました。
なかなか考えても難しいことでした。
支援が必要なのでしょうか?どんな支援を行えばいいんでしょうか?」
そうエスペンク監督は言います。
しかし、続けていく中で、コナーは走るのが大好きなことがよくわかりました。
走ることは、まるでコナーにとって薬のようでした。
イリノイ州高校クロスカントリー選手権では、コナーは最速の19分2秒のタイムを記録しました。
新人だった頃に比べると5分以上も速くなりました。
「僕の目標は19分以内です。18分30秒をめざします。
僕は走ることが大好きです。
僕の発達障害に対しても役に立っています。僕を強くしてくれています。」
コナーの両親、マイケルとシャーリーンは、発達障害と判断されるのには時間はかからなかったと言います。
「そう診断をされたあとは、医師からはとくに支援はありませんでした。
そのため、家庭での療育を行ってきました。
理学療法、作業療法、言語療法、音楽療法、応用行動分析学、
可能な限り、全てを行ってきました。」
そうシャーリーンが言います。
「私たちの役に立つものがあれば、取り組みました。
発達障害と診断をされたあとに親ができるのは、こういうことです。
私は母であり、小学校の教師です。
教室には発達障害の生徒もいます。」
コナーは、カルタービル高校で授業を受けています。
大学に進学するための準備もしています。
「コナーは、高校やクロスカントリーのチームで、とても多くの人たちに恵まれてきました。
チームのマット監督には、本当に助けられています。」
父親のマイケルは、母親のシャーリーンとトレーニングを受けて、息子のコナーを助けられるようにしてきたと語ります。
「コナーが、発達障害と診断をされたときは、本当にたいへんでした。
親としてどうすればいいか、悩みました。
もっともしてはいけないことは、あきらめてしまうことです。
何でもチャレンジしてみてください。
コナーには、発達障害があるのでこれをすることはできない。
そんなふうには思わないようにしました。」
コナーは7歳の時に、地域の子どもクラブに入って取り組みました。
「僕はうまくできたので、続けました。
友だちと一緒に運動をしました。僕のこともよくしてくれました。」
「僕は進学をして、農業か料理の仕事をしたいと思っています。
特に料理することは大好きです。」
コナーは、エスペンク監督の支援を受けて、クロスカントリーで素晴らしいランナーになりました。
「コーチのおかげで、とても走れるようになりました。
速く走れるようになったのもそうです。
どんどん速くなりました。」
「コナーは今年中に18分30秒のタイムで走ることを目標にしています。
きっと、達成できます。
コナーは2年生のときには、チームメイトから、最も優れたランナーとして選ばれています。
今年もきっとそうなります。
コナーがここまで成長したのは、コナー自身のおかげです。
私は何もしていせん。
コナーが時間をかけて努力してきたのです。」
そう、エスペンク監督は言います。
「コナーが学校を卒業してしまうことを考えると、私は悲しくなってしまいます。
本当に私は、コナーがそばにいてくれることがうれしいんです。
進学しないのなら、私のアシスタントコーチに誘っています。
しかし進学をするのなら、2つの大学のコーチに連絡をとってあるので、大学に行って走ることができるはずです。」
(出典・画像:米BELLEVILLE NEWS-DEMOCRAT)
今の活躍をみたら、何が障害なんだかわかりません。
ご本人の努力、家族、周りの人の支援、その結果なんでしょう。素晴らしいと思います。
ただ、発達障害の方がみんなこんなふうになれるわけでなく、困難をずっとかかえる方もいます。
発達障害は人それぞれです。このような方でなくてもいいんです。
それぞれが、それぞれに、それぞれの道を歩んでいけばいいのだと思います。
協力しあって走る親子もいます。
発達障害の子と視覚障害の父が補い合い走る
(チャーリー)