- 発達障害を持つ子供が、社会で困難や偏見にどのように対応しているのか?
- 特別支援が必要な子どもたちを支援するために、どのような活動が行われているのか?
- 発達障害を持つ子どもたちやその家族が、どのような支援や理解を必要としているのか?
9歳のジェームズ・ポトビンはすでに有名人になっていました。
消防士や警察官、地元の政治家も応援にかけつけるなか、ゴールしました。
ジェームズと父親のクリスは、カナダの首都オタワに着くまで400Km以上の自転車の旅を続けてきました。
オタワには幼いジェームズが行こうと決めた、大きなギバー公園があります。
この旅で、ジェームズとクリスは、発達障害についての啓蒙と募金の活動を行いました。
ジェームズは発達障害です。
ジェームズとクリスの二人は、特別支援が必要な子どもたちの施設、グランドビュー子どもセンターに募金をしようと決めました。
クリスの話では、そのセンターは現在資金難であり、3000人の子どもたちが待機中です。
二人の募金額の目標は1500ドル(約16万円)でしたが、募金サイトを通じて、5200ドル(約57万円)以上集まりました。
「ジェームズのような子どもが、学校や社会でかかえる困難や発達障害についての啓蒙活動や長い旅行が行えることを実感できました。
私たちが旅を続けている中で、応援してくれた人たちはたくさんいました。」
「私たちの活動を支持してくれている人たちは、現実にたくさんいます。
ダウン症の子どもの家族たち、療育を受けることを待ち望んでいる発達障害の子どもの家族たち、そうした人たちの支持があって、このように大きな成功につながりました。」
「そして、旅をしている途中で、応援してくれる人たちに会って、自分はひとりではないことをジェームズは知りました。
それは大きな助けになりました。私たちが特別な存在のように感じられることもありました。」
「大きな声で伝えたいのは、みんながお互いに手を差し伸べ、助け合えたということです。
この旅を助けてくれただけではありません。
発達障害の子どもを育てていくなかで、みんなが助けてくれているのです。
そして、みんなで成功をわかちあえて、お互いに助け合おうと思うようになります。」
「発達障害については、多くの偏見や誤解があります。
実際にジェームズがこうして旅をしているところを見れば、他の子どもとの違いなんてわからないでしょう。
なので、こうして楽しい旅をしてみんなに知ってもらうのはとても重要なことです。
私たちは、こうした子どもたちが必要とするサポートや愛情をみんなに知ってもらえるように活動をしてきました。」
「発達障害の子をもつ親として、できる限りのことを行います。
しかし、十分でないこともあります。
そのために、優しくしてくれたり、助けてくれる人も必要なのです。」
人生と同じように、この自転車旅も山あり、谷ありでした。
自転車が壊れそうになったり、砂場を走ったり、
ゴールをする日は、悪天候で強い風も吹いていましたが、ゴールが近づくにつれて青空になりました。
「オタワに入ったことがわかると、息子のジェームズの目からは涙があふれていました。
強い風が吹き付けて、寒いくらいでした。少し雨も降っていました。」
父親のクリスは、ジェームズがこの旅をすることを思いついたと言います。
そして、こんなにたくさんの応援をもらえたことに驚きました。
「父親として、息子のことをとても自慢に思います。
ふつう、こんなことをはできません。
そして、ゴールする時に応援する方々を目にして、本当に素晴らしいことだと思いました。
最後の2km、息子のジェームズは声出して、大声で叫んで、自分を応援していました。
ジェームズはゴールすることができました。
本当にうれしいです。すばらしいです。」
(出典・画像:カナダOTTAWA CITIZEN)
親子でなしとげたことは、ずっと残りますよね。
ここまで大きな、立派なことでなくても、夏休みでなくても、そういう機会を作っていきたいですね。
発達障害の息子を変えた父とのアフリカ旅行
(チャーリー)