- 静かな時間を設ける店が増える理由は何か?
- 発達障害の人がスーパーで買い物をする際に起こる問題は何か?
- ネットでの買い物と実店舗での買い物の違いは何か?
私のような発達障害の人のために「静かな時間」を設ける店が増えてきています。
静かな時間では、照明が暗くなり音楽もなりません。
発達障害の子どもや成人に必要な環境になってくれます。
静かな時間は、発達障害ではない人にも、発達障害の人が買い物をするときにどのような問題が起きているのかを理解する機会にもなっています。
スーパーやショッピングセンターでは、偏頭痛がしたりパニックを起こす可能性が大きくなります。
他の客のおしゃべりや赤ちゃんの泣き声、突然の放送。常に流れている音楽。
商品のにおい。
それらが影響します。
同時にたくさんの強い刺激を感じてしまいます。
発達障害でない人にとっても騒がしい状況のはずです。
私は発達障害と診断をされました。
その時に感覚の問題についてたずねると、暗い部屋にいるときや眠っているとき、また何にも接触していないときでなければ、片頭痛が常に起こる可能性があることを教えられました。
学校にいるときは、照明が明るいので、いつも自分をシャットダウンモードにしていました。
照明のスイッチが入ったか、切れたかを耳で聴いてから目をあけるようにしていました。
スーパーでは、ハムが入った冷蔵庫からは、まるで耳の中にハエが入ってきたような大きな音がします。
スーパーで起きる感覚の問題を避けるために、ネットで買い物をすることをすすめられます。
しかし、発達障害の人にとってのパラドックスがあるのです。
感覚が過敏であるために悲惨になるのですが、その感覚があるからこそ快適なものを見つけたいのです。
私が、発達障害の診断をした医師から、においの感覚について質問をされたときにはこう答えました。
「スーパーに置いてあるすべての芳香剤のにおいを嗅がなければ気がすみません。
私はおかしいです。芳香剤が置いてある棚のところにずっといます。」
ネットでの買い物では、私はこのようににおいを嗅ぐことができません。
私だけでなく私の娘も発達障害です。
Tシャツの生地の感触や、上着やズボンについているタグが問題になります。
ジーンズはある程度、伸びるものでないと、カミソリを触っている感じがします。
衣料品について触ることなしに、ネットで購入するのは大きな費用をかけた間違いになってしまうのです。
購入したものを郵送で返品したり、友だちにあげたり、とても面倒なことになります。
私は、発達障害を知らない人には、発達障害の人が持っている感覚の問題を知ってほしいと思います。
発達障害の人について理解が十分でない人には、発達障害の人が「静かな時間」でなくてもスーパーで買い物をしてもよいことを知ってほしいです。
静かな時間は、いつも厳しい状況の中にある私たちへの、私たちを排除しないようにするための、ぎりぎりの配慮でしかないのです。
(出典:英iNews)(画像:Pixabay)
たしかに、スマホやPCで触った感じやにおいは伝わりません。
ただ、すべての感覚がネットで伝えられたとしても、どんなに大変だとしても、
外に出かけて、陽の光をあびることは必要だと思います。
そしてそれに必要な支援は、静かな時間に限らず、どんどん増えていってほしいですね。
(チャーリー)